ブロッホライン(その他表記)Bloch line

デジタル大辞泉 「ブロッホライン」の意味・読み・例文・類語

ブロッホ‐ライン(Bloch line)

磁性体単結晶により薄膜を作るとき生ずる細かい磁化のよじれ。高密度の記憶媒体として使われる。米国の物理学者ブロッホの名にちなむ。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ブロッホライン」の意味・わかりやすい解説

ブロッホライン
Bloch line

薄膜磁性体中に現れる磁壁一種バルクの強磁性体に現れるブロッホ磁壁の磁壁エネルギー密度は,膜厚減少とともに増加するが,ネール磁壁では逆に減少する。したがって薄い膜ではネール磁壁,より厚い膜ではブロッホ磁壁が安定的な構造となる。この中間の厚さでは枕木磁壁が安定的であるとされている。この構造ではブロッホ型とネール型の磁壁が混在しており,試料表面には異なる磁極が周期的に現れる。これはネール磁壁の中のミクロなブロッホ磁壁とも考えられるので,ブロッホラインと呼ばれている。ガーネット膜で観測されている異常バブルの磁壁構造にも現れる。

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