磁壁(読み)ジヘキ

デジタル大辞泉 「磁壁」の意味・読み・例文・類語

じ‐へき【磁壁】

強磁性体内部の磁区の間の境界。この境界で磁化方向が変わる。

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精選版 日本国語大辞典 「磁壁」の意味・読み・例文・類語

じ‐へき【磁壁】

  1. 〘 名詞 〙 強磁性体の中の磁区と磁区との境界。ここではスピン一方の磁区の自発磁化の向きから、他方の磁区の自発磁化の向きにまで、数百ないし数千原子層にわたって少しずつ向きを変えている。これの移動によって強磁性体全体の磁化が変化する。

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化学辞典 第2版 「磁壁」の解説

磁壁
ジヘキ
magnetic domain wall

強磁性体内の二つ磁区の境界をいう.磁壁の厚さは交換相互作用エネルギー磁気異方性のエネルギーを最小にするように決められるので物質によって異なるが,だいたい 10-8 m くらいである.[別用語参照]磁区図形

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

世界大百科事典(旧版)内の磁壁の言及

【磁区】より

…一般に強磁性体およびフェリ磁性体はその内部が磁化(自発磁化)の向きの異なる領域に分かれている。この領域のことを磁区といい,その境界を磁壁magnetic domain wallsと呼ぶ。強磁性体が,見かけのうえで磁化をもたない消磁状態になることがあるのは,全体の磁化が打ち消されてしまうような磁区構造をもつ場合があるためである。…

※「磁壁」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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