プラズマディスプレー・パネル(読み)ぷらずまでぃすぷれーぱねる(英語表記)Plasma Display Panel

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

プラズマディスプレー・パネル
ぷらずまでぃすぷれーぱねる
Plasma Display Panel

PDPとも略記する。多数の微細なガス入りセルをパネル状に並べ、そのセルに電圧を加えて、プラズマ放電により発光させるディスプレー。電圧の加え方から交流(AC)型と直流DC)型があり、AC型はすでに市販されており、DC型は研究開発中である。いずれもプラズマ放電からの紫外線でセル壁面に塗布したカラー蛍光体を発光させる。数百マイクロメートル角のセルアレイは、微細加工技術により基盤に高さ200マイクロメートル程度の隔壁のある溝を掘り、透明電極をもった前面のガラス板と、アドレス電極を配線し蛍光体を塗布した背面ガラス板で、キセノン混合ガスを0.8気圧程度に封入してサンドイッチ状に挟んでいる。AC型では耐圧200ボルト、DC型では150ボルト程度の駆動用ICを用いる。PDPは大形化が容易で、薄い、軽い、明るい、視野角が広い、寿命は3万時間以上であることから、大画面壁掛けテレビやマルチメディア用ディスプレーに期待できる。

[岩田倫典]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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