岩石学辞典 「プリニウス型中心噴火」の解説 プリニウス型中心噴火 ヴェスヴィアス噴火の極端に激烈な爆発的噴火の形式で,最盛期には上昇するガスの凄じい爆発がガスや水蒸気の雲に広がる前に数kmの高さに達する.最初に噴火口の一部を破壊して生じた古い熔岩破片が放出され,時に泥流となる.次いで新熔岩が凝固した熔岩片として放出される.これらの活動は非常に激烈で継続する時間は短い.ヴェスヴィアス(Vesuvius)火山の79年の噴火がこの例で,有名なローマの自然科学者のプリニウス(Pliny the Elder)は科学的探求心に駆られ,火山に近寄り過ぎてガス中毒で命を失った.この名称はプリニウスを記念して命名された[Melmoth : 1747, Harker : 1909, 渡辺編 : 1935]. 出典 朝倉書店岩石学辞典について 情報