プロラクチン抑制因子(読み)ぷろらくちんよくせいいんし(その他表記)prolactin-inhibiting factor

日本大百科全書(ニッポニカ) 「プロラクチン抑制因子」の意味・わかりやすい解説

プロラクチン抑制因子
ぷろらくちんよくせいいんし
prolactin-inhibiting factor

下垂体前葉ホルモンの一つであるプロラクチン分泌を抑制する物質をいう。脳の視床下部神経分泌細胞でつくられ、下垂体門脈血中に放出され、プロラクチン細胞に直接作用する。ラットでは、カテコールアミン一種であるドーパミンがその本体である。ドーパミンは視床下部弓状核のドーパミン作動性ニューロンで合成される。哺乳(ほにゅう)類では、視床下部には抑制因子のほかに、プロラクチンの分泌を促進するプロラクチン放出因子も存在すると考えられているが、化学的実体は明らかではない。鳥類では、プロラクチン放出因子による分泌調節がおもであると考えられている。

[高橋純夫]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ユーラシア大陸、北アメリカ大陸北部に広く分布し、日本では北海道にエゾヒグマが生息する。成獣は体長2メートル以上、体重300キロにもなり、日本最大の陸生動物として知られる。雑食性で草や木の実、サケ、シ...

ヒグマの用語解説を読む