改訂新版 世界大百科事典 「プードル種」の意味・わかりやすい解説
プードル[種]
poodle
原産地がフランスの家庭犬,愛玩犬。この犬種は大きさにより,スタンダード(体高が47.5cm以上),ミニチュア(37~25cm),トイ(25cm以下)と明りょうに3種類に分けられている。スタンダードはスパニエル族の1種で,ウォーター・スパニエルの原種であるという説もあり,古くは水鳥猟のレトリーバーとして使われた。古代ローマ時代にはすでに存在したらしい。フランス原産といわれるがあいまいで,西ヨーロッパで確立されたことは確かである。ミニチュアが作出されたのは19世紀初期で,トイは20世紀になってから作出された。被毛がひじょうに豊富で美しく,ライオン・カットとかプードル・カットといわれるトリミングを楽しむ観賞犬として愛好されている。ミニチュアは世界で最も登録数の多い犬種の一つ。毛色は白,黒,褐の一枚色が基本で,種々の中間色が作出され,青みを帯びた銀灰色の人気が高く,著しくバラエティに富んでいる。
→イヌ
執筆者:一木 彦三
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報