ヘキソール塩(読み)ヘキソルエン

化学辞典 第2版 「ヘキソール塩」の解説

ヘキソール塩
ヘキソルエン
hexol salt

[Co{Co(NH3)4(OH)2}3].KOH水溶液と塩化アンモニウム水溶液を[Co(NH3)3(H2O)3]Cl3に加えると,OH架橋が三つのものと,六つのものとができる.後者の構造をもつものをヘキソール塩という.このとき,配位子は図の構造をもち,エチレンジアミンなどと同じく二座配位子として中心の Co3+ に3個配位する.錯体が八面体型構造であるならば,光学活性体の存在が予想され,A. Werner(ウェルナー)はこの考えにもとづき,ヘキソール塩を光学活性体に分割することに成功した.不斉炭素原子を含まなくても光学活性体が存在することを立証し,同時に,この錯体が八面体型構造であることを実証した.これが錯体の構造に関するかれの配位説の強力な実証的証拠となった.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

関連語 炭素原子

関連語をあわせて調べる

春になって暖かくなりかけた頃、急に寒さが戻って、地面などがまた凍りつく。《 季語・春 》[初出の実例]「七瀬御秡 同晦日也。〈略〉雪汁いてかへる」(出典:俳諧・誹諧初学抄(1641)初春)...

凍返るの用語解説を読む