日本大百科全書(ニッポニカ) 「ヘタイリア・フィリケ」の意味・わかりやすい解説
ヘタイリア・フィリケ
へたいりあふぃりけ
Hetairia Philike ギリシア語
ギリシア独立戦争に至る対トルコ武装蜂起(ほうき)の地下組織を準備した秘密結社。「友愛会」と訳される。正しくは現代ギリシア語でフィリキ・エテリアPhilikí Etaireía(またはエテリア・フィリキEtaireía Philikí)とよぶ。1814年秋、ロシア領オデッサ(現、ウクライナのオデーサ)でギリシア商人によって結成された。1818年本部をイスタンブールに移した。1820年に会員は数百人となり、その後飛躍的に増加、同年A・イプシランディスが総裁となった。総裁名で檄文(げきぶん)を各地に発し、1821年2月末モルダビアの地で反乱ののろしをあげたが、ギリシア本土では独自の動きがあり、組織体としてのヘタイリア・フィリケは指導力を行使することができなかった。
[馬場恵二]