への字形(読み)ヘノジナリ

デジタル大辞泉 「への字形」の意味・読み・例文・類語

へのじ‐なり【への字形】

「へ」の字の形に曲がっていること。「口をへの字形に結ぶ」
《「一」の字を「へ」の字のように書くというところから》未熟で手ぎわの悪いこと。曲がりなり。
「どうやらかうやら―にらちあけさせて」〈浮・一代男・五〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「への字形」の意味・読み・例文・類語

へのじ‐なり【への字形】

〘名〙
① への字のような形をしていること。への字のように曲がっていること。また、そのような形。
※俳諧・鷹筑波(1638)一「三ヶ月の出るや舟のへの字(ジ)なり〈全翁〉」
② (一の字を下手に書くとへの字に似るところから) いいかげんで手際の悪いこと。物事を、どうにかこうにかすること。曲がりなり。
浮世草子好色一代男(1682)五「どうやらかうやらへの字(ジ)なりに埒(らち)明けさせて」

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