日本大百科全書(ニッポニカ) 「ベッソブルンの祈祷」の意味・わかりやすい解説 ベッソブルンの祈祷べっそぶるんのきとうWessobrunner Gebet 古高ドイツ語で書かれた作者不明の祈り。800年ごろ成立。その名はバイエルンの修道院ベッソブルンからきている。北欧のスカルド詩の詩形を用いた第一部は神による無からの天地創造を扱い、異教的なものとキリスト教的なものの混在をみせ、世界の破滅を扱った『ムスピーリ』と好一対をなす。第二部は散文で書かれ、全能の神に正しい信仰と、悪魔に抵抗する力を与えたまえと祈る。主への祈りである。[谷口幸男] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例