改訂新版 世界大百科事典 「ベドフォード」の意味・わかりやすい解説
ベドフォード
Bedford
イギリス,イングランド南東部,ベドフォードシャー中部にある商工業都市で州都。人口10万1928(2001)。グレート・ウーズ川中流の肥沃な河谷に位置し,農産物集散地として,また農業機械,電気機械,ディーゼルエンジンを中心とする工業都市として発展している。ローマ時代にも渡河点に駐屯地が存在したが,歴史上の最初の記録は,571年にサクソン人カスウルフがブリトン人を破った戦場としてである。そののちベドフォードシャーの創設に際しては州都となり,ヘンリー2世(在位1154-89)時代に自治都市となった。南郊のエルストー村で生まれた《天路歴程》(1678)の著者J.バニヤンは,この地で説教を行い,投獄された。18世紀の監獄改革者J.ハワードの旧跡や,1552年創立のパブリック・スクールであるベドフォード・スクールがある。
執筆者:長谷川 孝治
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報