ベニオキナエビスガイ(読み)べにおきなえびすがい(その他表記)Hirase's slit shell

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ベニオキナエビスガイ」の意味・わかりやすい解説

ベニオキナエビスガイ
べにおきなえびすがい / 紅翁戎貝
Hirase's slit shell
[学] Mikadotrochus hirasei

軟体動物門腹足綱オキナエビスガイ科の巻き貝。房総半島以西、おもに東シナ海から沖縄方面に多く、水深50~300メートルの岩礫(がんれき)底にすみ、サンゴ網などで混獲される。殻高90ミリメートル、殻径100ミリメートル、整った円錐(えんすい)形で、各層には顆粒(かりゅう)からなる螺肋(らろく)が走り、紫紅色を基調にした火炎状模様がある。オキナエビスガイ類特有の切れ込みは中庸、殻底は平らで、臍孔(へそあな)は開かない。

[奥谷喬司]


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改訂新版 世界大百科事典 「ベニオキナエビスガイ」の意味・わかりやすい解説

ベニオキナエビスガイ

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世界大百科事典(旧版)内のベニオキナエビスガイの言及

【オキナエビスガイ(翁戎貝)】より

…あまりに大金なので熊吉は長者になったような気がするといったので,この貝をチョウジャガイともいうようになった。 日本産はこの種のほか5種あり,ベニオキナエビスガイM.hiraseiはこの種に似て紅色でやや低い円錐形で,銚子沖から沖縄,フィリピンに分布する。木村蒹葭堂(けんかどう)が1775年(安永4)に《奇貝図譜》を著して,これに図説している。…

※「ベニオキナエビスガイ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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