ベニクラゲ(読み)べにくらげ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ベニクラゲ」の意味・わかりやすい解説

ベニクラゲ
べにくらげ / 紅水母
[学] Turritopsis nutricula

腔腸(こうちょう)動物門ヒドロ虫綱ヒドロイド目クラバ科に属する海産動物。傘は低い鐘状、高さ4ミリメートル、直径3.5ミリメートルほどで、傘縁に80本に達する触手があり、各触手の基部内側に眼点がみられる。口柄(こうへい)は大きく、下方に四つの口唇をもつ。口柄上には生殖腺(せん)が発達する。口柄の生殖腺および触手内側の眼点は鮮紅色できわめて美しい。本種のポリプ型は樹状で高さ2センチメートル余に達し、そのヒドロ花上には12~20本の糸状触手が散在してみられる。群体のヒドロ茎上にはところどころにクラゲ芽が発達する。北海道から九州までの沿岸に春に普通にみられる。世界の温帯熱帯に広く分布する。

[山田真弓]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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