ボイオ(その他表記)Boiō; Boios

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ボイオ」の意味・わかりやすい解説

ボイオ
Boiō; Boios

ヘレニズム時代のギリシア詩人。現存するのはそのアポロン賛歌の断片のみであるが,古代末期の作者アントニヌス・リベラリスの『変形譚』にはヘレニズム期の詩人ニカンドロスの同名の詩と並んで,ボイオの『鳥の系譜』の散文要約が記載されている。もと人間であったものが,恋や恨みがもとでさまざまな鳥の姿に変容したという神話や伝説を集めたものであり,そのなかのいくつかはローマの詩人オウィディウスの『変形譚』の物語と酷似していることから,オウィディウスの資料の一つと目されている。

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