ポスト・モダン・ダンス(その他表記)Post Modern Dance

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ポスト・モダン・ダンス」の意味・わかりやすい解説

ポスト・モダン・ダンス
Post Modern Dance

M.グラハムらのモダン・ダンス以後,アメリカで展開された創作舞踊をいう。モダン・ダンス特有の表現主義的な様式を排し,どちらかといえば遊戯的な動きを重要視している。名人芸のようなテクニックを用いず,だれにでもできるような動きや,即興性などを強調する一派もある。 1930~40年代生れの振付師 T.ブラウン,S.フォルティ,L.ディーンらが代表的なポスト・モダン・ダンスの作家として知られ,その後 T.サープ,M.モリスらがその流れを受継いだ作家として注目されている。

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知恵蔵 「ポスト・モダン・ダンス」の解説

ポストモダン・ダンス

モダン・ダンスの停滞を乗り越えようと、1960年代初め、ニューヨークグリニッジビレッジにあるジャドソン教会を舞台に、一群の振付家・ダンサーたちが新しいスタイルのダンスを発表し始めた。彼ら、および彼らの後に続いた一群のダンスをポストモダン・ダンスと呼ぶ。モダン・ダンスが、ダンスを自明のことと見なし、スタイルが固着してしまったのに対し、ポストモダン・ダンスは「ダンスとは何か」を問い、過去の様々な様式を取り入れ、ひとつの様式にこだわらない多彩なダンスを生み出した。現在のダンスもポストモダン・ダンスに属するが、この用語の持つ意味は薄れつつある。ポストモダンが当たり前になってしまったからである。

(鈴木晶 舞踊評論家 / 2007年)

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