ポリ硫化ナトリウム(読み)ポリリュウカナトリウム

化学辞典 第2版 「ポリ硫化ナトリウム」の解説

ポリ硫化ナトリウム
ポリリュウカナトリウム
sodium polysulfide

Na2Sn.学術用語集では多硫化ナトリウム.n = 2~5のものが知られている.
折れ線形鎖状の [Sn]2- からなるイオン結晶.いくつかの水和物も得られている.Na2Sの水溶液にSを溶解すると種々のnの混合物が得られる.それぞれのn化合物は,計算量のNa2SとSとを真空中,または含水エタノール中などで反応させると得られる.いずれも固体は水に易溶.

2Na → + nS → Na2Sn

の溶融状態の反応は,ナトリウム-硫黄二次電池として利用される.Na2Sn皮革脱毛剤として皮革産業で使われる.浮遊選鉱用浮遊剤にも利用される.[CAS 12034-39-8:Na2S4]

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

世界大百科事典(旧版)内のポリ硫化ナトリウムの言及

【硫化ナトリウム】より

…約350℃の温度で融解して,黒色液体となる。
[ポリ硫化ナトリウムsodium polysulfide]
 化学式Na2Sn(n=2,3,4,5)。一般に一硫化ナトリウムと計算量の硫黄との熱時反応で得られる。…

※「ポリ硫化ナトリウム」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

スキマバイト

働き手が自分の働きたい時間に合わせて短時間・単発の仕事に就くこと。「スポットワーク」とも呼ばれる。単発の仕事を請け負う働き方「ギグワーク」のうち、雇用契約を結んで働く形態を指す場合が多い。働き手と企...

スキマバイトの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android