日本大百科全書(ニッポニカ) 「ポントゥス山脈」の意味・わかりやすい解説
ポントゥス山脈
ぽんとぅすさんみゃく
Pontus
トルコ北部、アナトリア高原の北縁を黒海沿いに東西に走る褶曲(しゅうきょく)山脈の総称。トルコではこの総称は用いられず、個々に西部沿岸部のイスフェンディヤル山脈(2000メートル級)、西部内陸部のキョルオゥルウ山脈(2500メートル級)、中部のジャニック山脈(2000メートル級)、東部のドウ・カラデニズ(東(ひがし)黒海)山脈(3000~4000メートル級)などの名でよばれる。最高峰はドウ・カラデニズ山脈中のカチカル山(3932メートル)。黒海の影響を受けて周年降水をみ、森林も繁茂し高山地帯を除けば温暖である。トウモロコシのほか、中部、東部の黒海斜面山麓(さんろく)部ではタバコ、ヘイゼルナッツ、茶を多量に産する。高山地帯の草地は夏の家畜の放牧地として利用される。
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