マツカワガイ(読み)まつかわがい(その他表記)maple leaf triton

日本大百科全書(ニッポニカ) 「マツカワガイ」の意味・わかりやすい解説

マツカワガイ
まつかわがい / 松川貝
maple leaf triton
[学] Biplex perca

軟体動物門腹足綱フジツガイ科の巻き貝。房総半島以南、インドネシアまで分布し、水深50~200メートルの砂礫(されき)底にすむ。殻高65ミリ、殻径52ミリに達する貝で、背腹に扁圧(へんあつ)されていて、さらに左右両側の縦肋(じゅうろく)は翼状に平たく広がるので、形は奇抜である。螺層(らそう)は九階、殻色は黄褐色でビロード状の殻皮をかぶる。殻口は卵形で水管は長い。形が変わっているので貝細工材料にされる。

[奥谷喬司]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

排他的経済水域

略称 EEZ。沿岸国が水産資源や海底鉱物資源などについて排他的管轄権を行使しうる水域。領海を越えてこれに接続する区域で,領海基線から 200カイリの範囲をいう。沿岸国は,水中ならびに海底と地下の天然資...

排他的経済水域の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android