マフディーア(その他表記)Al-Mahdīyah

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「マフディーア」の意味・わかりやすい解説

マフディーア
Al-Mahdīyah

別綴 Mahdia。チュニジア中央東部,マフディーア県の県都。地中海に突出た岩地の半島マフディーア岬に位置する。カルタゴを建設したフェニキア人に続いて,ローマ人もここを貿易基地にしていたが,有名になったのは 921年にファーティマ朝がここを首都にしてからである。町の名称はファーティマ朝の開祖ウバイドゥッラー・アルマフディーに由来している。地中海の要衝にあるので,12世紀にはノルマン人,16世紀にはスペイン人がここを占領したこともある。沖合い 6kmでアテネの美術品を積んだ前1世紀頃のガリー船が発見され,「マフディーアの古代ガリー船」と名づけられた。 10世紀の美しいモスクや 16世紀のトルコ要塞,古代の港の遺跡もある。現在は小さな漁港で,オリーブの栽培,オリーブ油の製造などが行われ,伝統的織物の産地でもある。人口3万 5742 (1989推計) 。

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