改訂新版 世界大百科事典 「マラッタ」の意味・わかりやすい解説 マラッタCarlo Maratta生没年:1625-1713 イタリアの画家。マラッティC.Marattiともいう。アンコナ近郊カメラノCamerano生れ。ローマでA.サッキに学ぶ。N.プッサンの古典主義とピエトロ・ダ・コルトナの雄弁な構図とを折衷した,典型的な後期バロックのビルトゥオーソ。イタリアの美術史家G.C.アルガンは彼を〈バロックの雄弁術を単なるお説教調の巧妙さに変えた〉画家と評している。明暗とスフマートを駆使した宗教画にはセンチメンタリズムの色が濃く,フランス・ロココの感性に近づいている。執筆者:若桑 みどり 出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報 Sponserd by