マンセルの表色系(読み)マンセルのひょうしょくけい(その他表記)Munsell colour system

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「マンセルの表色系」の意味・わかりやすい解説

マンセルの表色系
マンセルのひょうしょくけい
Munsell colour system

A.H.マンセルによって考案された,色票による物体表面色の表色系。すなわち,色票を色相明度飽和度の三つの属性に従って,それぞれが三次元空間 (円柱座標系による) の1点に対応するよう配列し,三つの座標方向に関して感覚的に等歩度となるように座標尺度を決めたもの。マンセルの色立体は,垂直中心軸には無彩色の次元がとられ,その感覚的な明度段階はマンセル明度Vと呼ばれる。他の色票もこれに従って上下に明度が変わる。この無彩色の軸のまわりに,色相Hがいわゆる色相環の順に配列され,各色相について,軸から離れるほど飽和度が高くなる。この飽和度の段階をマンセルクロマCという。マンセル色票は,これら三つの次元に関する記号を用いて,HV/C のように表示される。たとえば,色相が YR (黄赤) ,明度が6,クロマが 12の色票は YR6/12 として表される。

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