最新 地学事典 「飽和度」の解説
ほうわど
飽和度
saturation rate ,degree of saturation
(1)物理化学一般に用いられる飽和度は,溶媒Y中に溶解した物質Xの,任意の状態での飽和時の濃度Csに対する実際の濃度Crの比(Cr/Cs)で表される。飽和状態では,物質Xが固相または気相として液相Yと平衡に共存する。ある固相と平衡にある溶液相または融液相の温度(融点)と液相の組成との関係を示す曲線は,液相線または溶解度曲線といわれ,その曲線は溶質-溶媒の組合せによって特徴的な曲線を示す。マグマの温度が鉱物Aの液相線以下で鉱物Aが晶出している場合,マグマは鉱物Aに飽和した状態という。逆に,まだ結晶作用が起こる温度に達していない状態は,不飽和な状態である。気相と液相との平衡関係についても同様で,H2Oなどの揮発性成分がマグマ中に溶存している状態から,圧力の低下などに伴って蒸気組成曲線に達し,気相となる場合がその例である。
(2)岩石学的に,火成岩の分類基準の一つとして提唱され,特定の造岩鉱物またはノルム鉱物の有無によって岩石の性質を特徴づける概念。アルミナ飽和度やシリカ(珪酸)飽和度がある。[藤林 紀枝]
(3)土は,固体・液体・気体の三相からなっているが,液体と気体成分が占める部分を間隙といい,その間隙中に占める液体成分の体積百分率を飽和度という。
執筆者:清水 惠助
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

