最新 地学事典 「マントル熱対流説」の解説
マントルねつたいりゅうせつ
マントル熱対流説
theory of thermal convection current in mantle thermal convection-current theory
地殻運動の原動力として,マントルにおける熱対流を第一義的なものとする説。1800年代中ごろから1920年ごろまで栄えた収縮説に代わり,1906年にO.Ampfererが底流説を出したのが初め。30年前後,東南アジア海域の著しい重力異常を発見したF.A.Vening-Meineszを中心に,島弧や褶曲山脈の成因としてマントル物質の熱対流が主張され,P.H.Kuenen(1936)やD.Griggs(1939)がモデル実験を行って注目された。第2次大戦後,放射性元素による熱が重視され,海陸の地殻熱流量データが増大し,大洋底の地質と地殻構造が明らかになるにつれ,ますます有力視されている。対流胞(convection cell)の考え方など,細部については多くの異説がある。
執筆者:山下 昇
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

