褶曲山脈(読み)しゅうきょくさんみゃく

日本大百科全書(ニッポニカ)「褶曲山脈」の解説

褶曲山脈
しゅうきょくさんみゃく

褶曲している地層(おもに堆積(たいせき)岩やその変成岩)が広範に分布している大規模な山地。褶曲の著しい帯状の地帯を褶曲帯という。古生代初期に形成されたカレドニア褶曲山脈(またはカレドニア褶曲帯)、古生代後期に形成されたバリスカン(ヘルシニアともいう)褶曲山脈(バリスカン褶曲帯)、この両者が共存するアパラチア褶曲山脈(アパラチア褶曲帯)、中生代から新生代にわたって形成されたアルプス‐ヒマラヤ褶曲山脈(アルプス‐ヒマラヤ褶曲帯)やアンデス褶曲山脈などが代表的なものである。

 これらは、大陸プレートの衝突域、大陸プレートと海洋プレートとの衝突域に形成されたもので、一般には海洋プレートが大陸プレートの下に沈み込むこと(サブダクションsubduction)によって、沈み込み域の上部の地層が褶曲、上昇して山脈となったものである。このような上昇域には、火成活動や変成作用もおこっている。日本列島もそれ全体として、中生代から新生代にかけて形成された褶曲山脈とみなされている。

[吉田鎮男]

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百科事典マイペディア「褶曲山脈」の解説

褶曲山脈【しゅうきょくさんみゃく】

著しい褶曲構造をもつ山脈。厳密には褶曲と同時またはそれに引き続く時期に隆起して生じた山脈であるが,褶曲運動と隆起運動とは必ずしも相伴わない。たとえば現在のウラル山脈やアパラチア山脈についてみると,褶曲運動は古生代末,隆起運動は新生代に生じた。これに対してアルプスやヒマラヤ山脈は褶曲運動と隆起運動の時期が接近しており,厳密な意味での褶曲山脈に近い。
→関連項目造山運動地向斜

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精選版 日本国語大辞典「褶曲山脈」の解説

しゅうきょく‐さんみゃく シフキョク‥【褶曲山脈】

〘名〙 褶曲している地層によってできている山脈。ヒマラヤ山脈、アルプス山脈、アンデス山脈など。〔英和和英地学字彙(1914)〕

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世界大百科事典内の褶曲山脈の言及

【山】より

…丘陵地は起伏量が小さく,そのため地形環境が異なるので一応区別される。 アルプス,ヒマラヤをはじめ世界の大山脈の多くは,地殻運動による横圧力によって地層が褶曲させられ,さらに撓曲運動により隆起した〈褶曲山脈〉である。日本列島も巨視的には褶曲山脈であるが,断層の発達が顕著で,局部的には断層崖によって境された〈地塊山地〉の例が多い。…

※「褶曲山脈」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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