日本大百科全書(ニッポニカ) 「ミギガレイ」の意味・わかりやすい解説
ミギガレイ
みぎがれい / 右鰈
rikuzen sole
[学] Dexistes rikuzenius
硬骨魚綱カレイ目カレイ科に属する海水魚。北海道以南の日本各地、韓国沿岸に分布する。口は小さく、目の前縁下までしか開かない。吻(ふん)は著しく短い。目は大きく、その表面(眼球上面)を鱗(うろこ)が覆う。体の鱗ははがれやすいが、側線の上だけは落ちにくい。側線は胸びれの上でほとんど湾曲しない。体は一様に灰褐色で、特徴的な斑紋(はんもん)はない。水深100~200メートルの砂泥底にすみ、多毛類、ヒトデ類、二枚貝類などを食べる。産卵期は11~翌1月。ほとんどのものが体長12センチメートルで成熟する。雌の方が大きく成長し、体長約8センチメートルまでは雄が多いが、10センチメートルを超えると雌雄の割合が逆転し、16センチメートルではすべて雌である。底引網で漁獲される。塩焼き、干物にすると美味。
[尼岡邦夫]