ミクロブラウン運動(読み)ミクロブラウンウンドウ

化学辞典 第2版 「ミクロブラウン運動」の解説

ミクロブラウン運動
ミクロブラウンウンドウ
micro-Brownian motion

無定形(非晶性)高分子は,ガラス転移温度以上でゴム状態をとり,その状態では熱運動が盛んである.なかでも分子鎖内セグメント回転運動のような局部的な運動をミクロブラウン運動といい,分子鎖の重心の移動は起こらない.高分子鎖の重心が移動する場合は,マクロブラウン運動という.分子鎖内のセグメントが独立に主鎖結合のまわりで回転する運動がおもなものであり,このために無定形高分子はゴム状態で種々の立体配位をとることができる.無定形高分子のゴム的性質,ゴム弾性などはミクロブラウン運動によって起こるものである.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

今日のキーワード

ビャンビャン麺

小麦粉を練って作った生地を、幅3センチ程度に平たくのばし、切らずに長いままゆでた麺。形はきしめんに似る。中国陝西せんせい省の料理。多く、唐辛子などの香辛料が入ったたれと、熱した香味油をからめて食べる。...

ビャンビャン麺の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android