むさくるしい

精選版 日本国語大辞典 「むさくるしい」の意味・読み・例文・類語

むさ‐くるし・い

〘形口〙 むさくるし 〘形シク〙 (「むさぐるしい」とも) きたならしい。だらしがなくて不潔である。むさくろしい。
談義本・当風辻談義(1753)三「上下(かみしも)着て強飯むさく、むさくるしい仕業(しわざ)
人情本・珍説豹の巻(1827)前「アノ店借の汚穢(ムサクル)しい所へ」
[語誌](1)虎明本狂言ではもっぱら「むさい」が使われていたのが、虎寛本狂言では「むさくろしい」が多く見られるようになり、江戸時代中期以降、「むさい」よりも「むさくろしい(むさくるしい)」が一般的になっていく。
(2)「むさくるしい」と「むさくろしい」のどちらが古い形であるかは必ずしも明確でない。
(3)明治以降は「苦(くる)しい」ということばとの結び付きが強く意識されたためか、「むさ苦しい」という表記の例が多くなる。
むさくるし‐げ
〘形動〙
むさくるし‐さ
〘名〙

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android