ムラミルジペプチド

化学辞典 第2版 「ムラミルジペプチド」の解説

ムラミルジペプチド
ムラミルジペプチド
muramyl dipeptide

N-acetylmuramyl-L-alanyl-D-isoglutamine.C19H32N4O11(492.48).略称MDP.細菌細胞壁の骨格構造であるペプチドグリカンの構造単位で,脊椎動物の免疫応答能力を高める活性があることが認められた(1942年).マイコバクテリアの細胞壁から図のような水溶性ムラミン酸ジペプチドが単離され,合成もされた.+44°(酢酸).免疫学的実験に用いられ,マクロファージや多形核白血球増加,活性化し,細菌感染抵抗性を促進させるなどの作用があることが判明している.医薬品への利用も期待されている.[CAS 53678-77-6]

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

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