メンデ族(読み)メンデぞく(英語表記)Mende

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「メンデ族」の意味・わかりやすい解説

メンデ族
メンデぞく
Mende

西アフリカのシエラレオネおよびリベリアの一部の住民。言語はニジェール=コンゴ語派に属するマンデ諸語のメンデ語を話す。人口約 150万と推定される。主要作物は米であるが,ヤムいも,キャッサバなども栽培する。カカオ,落花生,油やしは換金作物で,移動耕作も行う。村や小さな町がいくつか集って1つの地域共同体をつくり,その地域に祖先をもつ父系子孫の長老首長となる。さらに数個の地域共同体を統率する大首長がいる。宗教はポロという秘密結社により統制されているが,教育,性問題,農作業,軍事訓練なども指導する。女性のサンデという秘密結社もある。創造神,祖先神,自然神を信仰し,病気や不幸時には呪術師に頼る。最近はこのような伝統も滅びつつある。

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