モウズイカ(その他表記)Verbascum blattaria; moth mullein

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「モウズイカ」の意味・わかりやすい解説

モウズイカ
Verbascum blattaria; moth mullein

ゴマノハグサ科越年草で,地中海地方原産。茎は高さ 50~150cmで全体に毛はなく,単一または上部でわずかに分枝する。葉は長楕円形で根出葉は柄があってロゼット状であるが,茎葉は小さく柄がない。7~8月に,細かい腺毛のある総状花序を頂生する。花はまばらにつき,花冠は大きく黄色で,上半部は5片に分れ,喉部は青紫色をしている。 蒴果は半球形で多数の種子を含む。観賞用として植えたり,ときには果実ドライフラワーとして利用する。同属の別種にビロードモウズイカ V. thapsusがあり,葉,茎ともに軟毛を密生し,花序に腺毛が密生する。日本には両種とも初め牧草に混って侵入したといわれ,各地の牧場周辺や都会地の鉄道線路などに帰化している。

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世界大百科事典(旧版)内のモウズイカの言及

【バーバスカム】より

…ゴマノハグサ科モウズイカ属Verbascumの植物の総称。本属は地中海沿岸地方に270種以上も分化している二年草,あるいは多年草である。…

※「モウズイカ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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