ヤグラネギ(英語表記)Allium fistulosum L.var.viviparum Makino

改訂新版 世界大百科事典 「ヤグラネギ」の意味・わかりやすい解説

ヤグラネギ (櫓葱)
Allium fistulosum L.var.viviparum Makino

ユリ科多年草ネギの1種で,草丈はふつうのネギよりやや低く,盛んに分げつし,葉は細く濃緑色で直立する。花茎先端に小ネギ(珠芽)をつけ,さらにこれらも小ネギを生ずるので,サンガイネギ(三階葱)ともいう。この小ネギを分離して栽植し,発根させて苗として繁殖する。冬は完全に休眠する。中国には古くから記載があるが,日本では18世紀半ばの文献に記載されている。北陸東北地方の積雪地帯の一部で夏の葉ネギとして自家用程度に小面積作っている。また珍しいので観賞を目的として栽培されることがある。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

今日のキーワード

大臣政務官

各省の長である大臣,および内閣官房長官,特命大臣を助け,特定の政策や企画に参画し,政務を処理する国家公務員法上の特別職。政務官ともいう。2001年1月の中央省庁再編により政務次官が廃止されたのに伴い,...

大臣政務官の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android