やまば歯車(読み)やまばはぐるま(その他表記)double-helical gear; herringbone gear

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「やまば歯車」の意味・わかりやすい解説

やまば歯車
やまばはぐるま
double-helical gear; herringbone gear

一つの円筒面上に山形状の歯をもった歯車,つまりはすば歯車のねじれ角が等しく,ねじれ方向が逆のものを2つ組合せた歯車である。平行軸間の運動伝達に用いるが,はすば歯車の弱点である軸方向の荷重を打消す長所をもっている。この種の歯車で,歯車中央部に中溝 (円周方向) があるものを複はすば歯車またはダブルヘリカルギヤ,中溝がなくて左右の歯が中央で会するものをヘリングボーンギヤと区別することが多い。後者の加工精度はよくないが,歯の強度が大きいため,圧延機用歯車などにしばしば用いられる。

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世界大百科事典(旧版)内のやまば歯車の言及

【歯車】より

…高速回転に適するが,回転を伝えるときに軸方向の推力を発生する欠点がある。この推力を打ち消すために2個のはすば歯車を組み合わせて歯筋のねじれが左右対称になるようにしたものにダブルヘリカルギヤ(図6‐e),やまば歯車(図6‐f)がある。(3)かさ歯車bevel gear 相交わる軸(ふつうは軸角90゜)の間に使われる歯車で,円錐面上に歯をもつ。…

※「やまば歯車」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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