日本歴史地名大系 「ユウナイ」の解説
ユウナイ
ゆうない
漢字表記地名「湯内」のもととなったアイヌ語に由来する地名。「ゆふ内」(享保十二年所附)、「ユウナイ」(東海参譚・廻浦日記)、「ヌウナイ」(西蝦夷地日記)、「ヌーナイ」(伊能中図)、「ユンナイ」(観国録)などと記される。天保郷帳ではヨイチ持場のうちとしてユウナイとある。板本「西蝦夷日誌」では「本名はタシナイと云よし。土人の話に、水源に温泉の気有、依て号るよし」という。「東海参譚」に澗があり、七軒とある(文化三年四月一七日条)。「西蝦夷地日記」に「是より先夷家番屋鯡漁家あり」と記される(同四年八月二九日条)。一八二八年(文政一一年)のヨイチ場所漁船書上(林家文書)によれば、ユウナイは三半船一・ほつち船一。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報