ヨード欠乏症(読み)ヨードけつぼうしょう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ヨード欠乏症」の意味・わかりやすい解説

ヨード欠乏症
ヨードけつぼうしょう

人体にとって必須な元素であるヨード (ヨウ素) が不足して起る病気。ヨード不足は甲状腺ホルモンの生産低下を招き発育新陳代謝に重大な影響を及ぼす。欠乏の影響は年齢に関係なく,乳幼児では精神障害,身体の小人化などを起すが,成人が必要とする量は1日わずか 0.2mgにすぎない。日本では聞き慣れない病気だが,世界では苦しむ人が多く,アジアを中心に年間で数千人が死亡しており,1991年,ユニセフ (国連児童基金) から世界一のヨード生産国である日本に資金要請が届いている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

ドクターイエロー

《〈和〉doctor+yellow》新幹線の区間を走行しながら線路状態などを点検する車両。監視カメラやレーザー式センサーを備え、時速250キロ以上で走行することができる。名称は、車体が黄色(イエロー)...

ドクターイエローの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android