成人(読み)セイジン

デジタル大辞泉 「成人」の意味・読み・例文・類語

せい‐じん【成人】

[名](スル)
心身が発達して一人前になった人。成年に達した人間。おとな。現代日本では、一般的に満18歳以上の者をいう。→成年
子供が成長して大人になること。「娘はもう成人して働きに出ている」
[補説]1は、令和4年(2022)4月民法改正以前は、満20歳とされていた。
[類語]成年アダルト大人おとな大人だいにん社会人成丁せいてい丁年ていねん壮年一人前分別盛り訳知り壮丁壮者おじさんおじちゃんおっさんおっちゃん親父おじん父ちゃん坊やおばさんおばちゃんおばん

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精選版 日本国語大辞典 「成人」の意味・読み・例文・類語

せい‐じん【成人】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ( ━する ) 幼い者が成長すること。おいたっていくこと。成長。また、成長した子ども。大きくなった子ども。〔色葉字類抄(1177‐81)〕
    1. [初出の実例]「人の親のならひ、我身のおとろへをば知らずして、子のせいじんを願ひしぞかし」(出典:曾我物語(南北朝頃)一一)
    2. 「乳母(うば)に抱もりの女房あまたつきそひ、日ごとに成人(セイジン)して」(出典:浮世草子・好色盛衰記(1688)一)
  3. ( ━する ) おとなになること。成年に達すること。また、その人。おとな。現在、日本では、満二〇歳以上の者をいう。→げんぶく(元服)
    1. [初出の実例]「凡僧聴近親郷里。取信心童子〈謂。未成人之称也〉供侍」(出典:令義解(833)僧尼)
    2. 「君御成人の後、清濁をわかたせ給ひての上の事にてこそあるに」(出典:平家物語(13C前)六)
    3. [その他の文献]〔礼記‐冠義〕
  4. 知徳がそなわり人格がすぐれた人。思慮分別をわきまえた人。
    1. [初出の実例]「延暦寺五代の座主智証大師〈略〉いとけなくして成人の賢慮あり」(出典:山王絵詞(1310頃)二)
    2. [その他の文献]〔詩経‐大雅・思斉〕

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普及版 字通 「成人」の読み・字形・画数・意味

【成人】せいじん

おとな。また、学徳の成れる人。〔子、勧学操ありて然る後に能く定まる。能く定まりて然る後に能く應ず。能(よ)く定まり能く應ず、夫(そ)れ是れを之れ人と謂ふ。

字通「成」の項目を見る

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世界大百科事典(旧版)内の成人の言及

【成体】より

…幼生から成体への移行は一般に変態と呼ばれる。ヒトの場合は,生殖能力から見る限り思春期には成体に達することになるが,脳の発達はなお20歳ころまで続くため,成人という概念のほうが生物学的な成体の概念に近いと思われる。【団 まりな】。…

【成年】より

…また,さまざまな儀礼が伴うことが多い。
【日本】

[古代]
 日本古代の律令に規定される年齢区分では,男子は課役賦課対象の21歳以上の正丁を成人とみなしている。ただし17~20歳(少丁・中男)を16歳以下と区別して一部の課役賦課を開始する年齢としていた。…

【裳着】より

…平安朝の宮廷貴族社会で行われた通過儀礼の一つで,女子が成人して初めて衣裳を着ける儀式をいう。裳著とも書き,和文の文学作品での呼び方で,漢文体の公卿日記・儀典書などでは〈着(著)裳(ちやくも)〉という。…

※「成人」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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