ラフィトー(読み)らふぃとー(その他表記)Joseph François Lafitau

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ラフィトー」の意味・わかりやすい解説

ラフィトー
らふぃとー
Joseph François Lafitau
(1681―1746)

フランスのボルドー生まれのイエズス会神父。1711年宣教師としてフランス領カナダに派遣され、モントリオール付近のイロコイ系住民生活地域での活動(1712~1717)後、1717年に帰国して教職のかたわら文筆活動を展開した。モルガンのイロコイ研究の先駆をなす主著『アメリカ未開民族と古代の風俗比較』(1724)は最古の体系的刊行民族誌の一つで、観察事項を『旧約聖書』から解釈するキリスト教的立場をとりながら、フランス商人が持ち込んだ酒に関する生き生きとした記述などが注目される。『ポルトガル海上帝国建設史』(1733)のほか、イエズス会機関誌に多数の記事がある。

[佐々木明 2018年2月16日]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ラフィトー」の意味・わかりやすい解説

ラフィトー
Lafitau, Joseph François

[生]1681. ボルドー
[没]1740
フランスの民族学者。 1712~17年イエズス会の宣教師として,カナダの先住民と暮し,アメリカインディアンの神話習俗と古代ギリシアの文化とを歴史民族学的に比較研究した。主著"Mœurs des sauvages Amériquains,comparées aux mœurs des premiers temps" (2巻,1724) 。

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