ラーマキアン(英語表記)Ramakian

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ラーマキアン」の意味・わかりやすい解説

ラーマキアン
Ramakian

タイの韻文戯曲。もとはインドの叙事詩ラーマーヤナ』をタイ風に翻案したもので,移入の時代や経路は明らかでないが,11世紀頃にマレー語訳を通じてではないかといわれる。タイ語の題名は「ラーマ王頌歌」の意。本に編纂された代表的なものにチャクリー朝ラーマ1世がラコーン (舞踊劇) に脚色したものと,ラーマ2世コーン (仮面劇) に脚色したものとがあるが,前者のほうがより普及している。ラーマ王とその妃シーダー,これを助ける猿王ハヌマーンと,一方敵側の魔神トサカンとの戦闘の場面が有名。ラコーンやコーンの看板劇であると同時に,タイの文化,社会にはかりしれない影響を与えた。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

お手玉

世界各地で古くから行われている遊戯の一つ。日本では,小豆,米,じゅず玉などを小袋に詰め,5~7個の袋を組として,これらを連続して空中に投げ上げ,落さないように両手または片手で取りさばき,投げ玉の数や継...

お手玉の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android