ラーレンツ(その他表記)Karl Larenz

改訂新版 世界大百科事典 「ラーレンツ」の意味・わかりやすい解説

ラーレンツ
Karl Larenz
生没年:1903-

ドイツの民法学者,法哲学者。1926年に法学博士となり,29年教授資格取得後,33年キール大学教授,60年ミュンヘン大学教授となった。その後は同大学の名誉教授。ラーレンツはヘーゲルの法哲学研究からその研究活動を始め,《ヘーゲルの帰責理論と客観的帰責概念》(1927),《法的妥当の問題》(1929)をへて《現代の法哲学と国家哲学》(1931,2版は35)を発表し,のちに,いわゆるキール学派を代表する法理論を形成した。その学派は,ナチス体制の下で脚光を浴びたのであるが,ラーレンツの理論は,戦後も,《法律学の方法論》(1960,5版は83)を通してさらに発展させられた。民法学では,《債権法》2巻(1953以来,〈総論〉は83年に13版を重ねている),《民法総則》(1967,5版は80)が,現実の変遷を適確かつ精緻に理論化し,代表的な体系書として評価が高い。その門下から優れた法学者が輩出し,現代ドイツ法学の主要な潮流の一つとなっている。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

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