化学辞典 第2版 の解説
リセルグ酸ジエチルアミド
リセルグサンジエチルアミド
D-lysergic acid diethylamide
C20H25N3O(323.43).略称LSD.リセルグ酸とトリフルオロ酢酸の無水物にジエチルアミンを反応させると得られる.白色の結晶性粉末.融点80~85 ℃.+17°(ピリジン).現存の幻覚薬中最強の作用を示し,中枢神経機能を変化させて,幻覚妄想,思考障害,感情の荒廃のような精神異常をもたらす.色彩に富んだ幻視が特徴で,時間と空間の感覚が障害される.また,セロトニン受容体に選択的なきっ抗作用を示す.わが国では麻薬取締法で規制されている.有効量は100 μg 程度.LD50 0.3 mg/kg(ウサギ,静注).[CAS 50-37-3]
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報