ルツェルン州(読み)ルツェルン(英語表記)Luzern

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ルツェルン州」の意味・わかりやすい解説

ルツェルン〔州〕
ルツェルン
Luzern

スイス中部の州。州都ルツェルン。南のアルプス山地と北のアーレ川との間の,比較的起伏の少い地帯にあり,州域の 90%が経済的に利用されている。 13世紀末にハプスブルク家領。モルガルテンの戦いにおける同家の敗北ののち,1332年永久同盟に加入を許され,86年のゼンパハの戦いでハプスブルク家を破り独立を得た。その後 19世紀前半にはカトリック諸州の中心として分離派同盟であるゾンダーブントを結成,急進自由主義の諸州に敗れた。 1848年スイス連邦に加盟。住民はドイツ系で,約9割がカトリック。農業生産が盛んで,穀物,果実の栽培と酪農が中心であるが,観光産業も重要。製造業では織物,機械,金属,木材,たばこ,電気器具,ガラス,陶器などの工場があり,自動車の組立ても行われる。ドイツ-イタリアを結ぶ幹線道路が州内を通るため,通過交通量は非常に多い。面積 1492km2。人口 31万 9525 (1991推計) 。

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