レリー(読み)れりー(その他表記)Jean de Léry

日本大百科全書(ニッポニカ) 「レリー」の意味・わかりやすい解説

レリー
れりー
Jean de Léry
(1536ころ―1613ころ)

フランスの旅行家。カルバン派の牧師ブルゴーニュに生まれる。カルバンに派遣され、コリニー大提督Gaspard de Coligny(1519―1572)の計画によるブラジル植民に参加する(1556~1558)。彼の『ブラジル航海記』(1578)は、観察記述の正確さと人間的省察とで当時の航海記のなかでも群を抜き、とくに文化人類学者レビ・ストロースから民族誌文学の傑作と評される。帰国後、宗教戦争下のフランスで宗教活動に従事し、聖バルテルミーの大虐殺(1572)後の『サンセール包囲戦の記録』Histoire mémorable du Siège de Sancerre(1574)を残している。

[髙橋由美子 2018年1月19日]

『二宮敬訳『ブラジル旅行記』(『大航海時代叢書第Ⅱ期20 フランスとアメリカ大陸(2)』所収・1987・岩波書店)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

関連語 岩波書店

2022年度から実施されている高校の現行学習指導要領で必修となった科目。実社会や実生活で必要となる国語力の育成を狙いとし、「話す・聞く」「書く」「読む」の3領域で思考力や表現力を育てる。教科書作りの...

現代の国語の用語解説を読む