化学辞典 第2版 「レルワール」の解説
レルワール
レルワール
Leloir, Luis Federico
アルゼンチンの生化学者.パリに生まれる.ブエノスアイレス大学医学部で学位を取得後,1936年イギリスのケンブリッジ大学に留学.帰国後,ブエノスアイレス大学で肝臓における脂肪酸の酸化などを研究し,1944年からセントルイス大学のC.F. Cori研究室やコロンビア大学で研究した.1947年Campomar財団の生化学研究所所長,1962年にはブエノスアイレス大学教授に就任.ガラクトースの代謝について研究し,グルコース-1,6-二リン酸およびウリジン5′-二リン酸グルコースを単離し,後者がトレハロースやショ糖の合成において,グルコースの供与体であることを示した.さらにグリコーゲンの合成にウリジン5′-二リン酸グルコースが関与し,デンプンの合成にアデノシン二リン酸グルコースが関与することを示した.これらの業績で,1970年ノーベル化学賞を受賞した.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報