ワヤン・シャム(その他表記)Wayang Siam

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ワヤン・シャム」の意味・わかりやすい解説

ワヤン・シャム
Wayang Siam

マレーシア影絵芝居。北部のケランタン州ケダ州に伝承される。起源ジャワであるが,インドおよびタイ,カンボジアの影響もみられる。芝居小屋は板,シュロの葉でおおい隠され,上下に傾斜したスクリーンを用いる。人形は水牛の皮から作られ,高さ約 70cm,幅約 30cm。物語は『ラーマーヤナ』のマレーシア版『ヒカヤット・ラーマーヤナ』を演じる。音楽はオーボエ,ゲェドゥ (太鼓) ,グンダン (両面太鼓) ,ゲドムバッグ (単面太鼓) ,タワ・タワ (銅鑼) ,ケシ (シンバル) から成る。上演は夜8時頃から始り,政府によって 12時終演と決められているが,明け方まで行うことが多い。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android