アタカマ高原(読み)アタカマこうげん(その他表記)Puna de Atacama

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アタカマ高原」の意味・わかりやすい解説

アタカマ高原
アタカマこうげん
Puna de Atacama

アンデス山脈中部の山中にある高原地帯。ボリビア南西端部付近から南へ,アルゼンチンとチリの国境に沿って広がる標高 3000~4000mの地域で,ドメイコ山脈によって西の太平洋岸に連なるアタカマ砂漠から分けられる。塩分が析出したサラル Salarと呼ばれる一連の乾燥盆地から成り,気候は寒冷で雨が少く,強風が吹き,わずかに低木がまばらにみられるだけの荒涼とした景観を示す。おもなサラルはチリのアタカマ,アルゼンチンのアリサロ,オンブレムエルト,アントファヤなどで,比高の低い山脈によって分けられている。サンアントニオデロスコブレス (アルゼンチン) ,サンペドロデアタカマ (チリ) などの町があるが,全体に人口希薄。太平洋岸のアントファガスタとアンデス東麓のサルタを結ぶアンデス横断鉄道と道路が通るほか,中央部を南北に道路が通る。

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