アンシュルス(その他表記)Anschluss

翻訳|Anschluss

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アンシュルス」の意味・わかりやすい解説

アンシュルス
Anschluss

ドイツ語で「合併」を意味することばで,特にナチス・ドイツによるオーストリア併合をさす。両国はもともと同じゲルマン民族の国であるが,オットー・ビスマルクのドイツ第二帝国以来明確に分断され,第1次世界大戦後はドイツの強大化を恐れた連合国によりベルサイユ条約で合併を禁じられていた。しかしアドルフ・ヒトラーは併合を強く企図し,オーストリア内のナチス分子の台頭イギリスの対ドイツ宥和政策に乗じて,1938年3月 12日にドイツ軍をオーストリア国内に進駐させ,14日にはドイツ=オーストリア合邦を宣言。さらに4月 10日には併合の是非を問う国民投票行ない,圧倒的な賛意を得て併合を実現した。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のアンシュルスの言及

【オーストリア】より

…ドルフスの後継者シュシュニックKurt Schuschnigg(1897‐ )はオーストリアの独立を確保しようとしてヒトラーと会い,またそれを3月13日の国民投票に付そうとしたが,その先手を打って38年3月11日ナチスがオーストリアに進駐した。こうしてオーストリアはドイツ帝国に〈併合(アンシュルスAnschluss)〉された。第2次世界大戦中にはオーストリア国内の各所でナチスに対する抵抗運動がつづいたが,その解放はナチス・ドイツ帝国の軍事的敗北をまつことになる。…

※「アンシュルス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

《「晋書」杜預伝から》竹が最初の一節を割るとあとは一気に割れるように、勢いが激しくてとどめがたいこと。「破竹の勢いで連戦連勝する」[類語]強い・強力・強大・無敵・最強・力強い・勝負強い・屈強・強豪・強...

破竹の勢いの用語解説を読む