アーヤーガパタ(その他表記)āyāgapaṭa

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アーヤーガパタ」の意味・わかりやすい解説

アーヤーガパタ
āyāgapaṭa

古代インドにおけるジャイナ教奉献石板。特にマトゥラとその周辺地域から1~2世紀に属するものが数多く発見された。マホーリ出土の奉献石板 (マトゥラ考古博物館) は,仏塔の古制を模したジャイナ教ストゥーパ浮彫を有し,高さ 75cm。カンカーリ・ティーラー出土の例 (ニューデリー国立博物館) は,中央円相内にジャイナ教祖師坐像の浮彫があり,高さ 63cm。ほかに法輪,三宝,聖樹などを刻んだ例も知られている。寺院内に置く場合もあったが,通常は樹木の下に基壇を築いて立て,礼拝の対象あるいは樹下瞑想の手段とした。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android