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イアンボス Iambos

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

イアンボス
Iambos

ギリシア詩歌の韻律の一種,2シラブルの短長格 (∪-) 。近世ヨーロッパの詩では弱強格。イアンボス詩や悲劇,喜劇の会話などではこれを2つ重ねたものを3度繰返して1行とする (∪-∪- | ∪-∪- | ∪-∪-) 。デメテル女神の信仰に結びついて古くから民間で風刺嘲罵の韻律として用いられ,前7世紀初頭アルキロコスが文学的に完成した。セモニデス,ソロン,アナクレオンらがこれに続き,ヒッポナクスは最後だけ長短となる「跛行イアンボス」を用いた。イアンボス詩格は日常語の韻律に最も近いことから演劇に採用され,その会話部の支配的詩形になった。ローマでは演劇のほかにも使われ,カツルス,ホラチウス,マルチアリスらがイアンボスまたはそのさまざまな変形をよく用いた。

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世界大百科事典内のイアンボスの言及

【韻律】より


[音歩metre,または詩の足foot]
 音歩(音脚ともいう)は詩歌の音律的単位をなす音群であって,音楽の小節barに相応し,音声の長短,強弱,高低を総合する時間的の単位である。ギリシア,ラテンなどの詩学では(ダクテュロスdaktylos),(スポンデイオスspondeios),(アナパイストスanapaistos),(トロカイオスtrochaios),(イアンボスiambos)のような長短のシラブルの配列から音歩が生ずると考えられた。イギリスの詩学では××(ダクティルdactyl),(スポンディーspondee),××(アナピーストanapæst),×(トロキーtrochee),×(アイアンバスiambus)などの強弱のシラブルの配列によって音歩が生ずると考えられた。…

※「イアンボス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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