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韻律 いんりつmetre

翻訳|metre

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

韻律
いんりつ
metre

詩の音声長短 (古典) または強弱 (英詩) の組合せ形式律の単位は詩脚 footで,これをいくつか並べて1行とするが (その数によって「…歩格」という) ,詩脚には強勢のある音節と弱音節との組合せにより,弱強格 iamb,強弱格 trochee,弱弱強格 anapaest,強弱弱格 dactyleなどがある。たとえば,I wándered lónely ás a clóud.の1行は弱強四歩格である。和歌俳句では韻律は音節の数による。

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デジタル大辞泉の解説

いん‐りつ〔ヰン‐〕【韻律】

韻文における音声上の形式。音声の長短、アクセント子音母音一定配列のしかたなどで表す音楽的な調子。また、俳句・和歌など、音数によって表すものをもいう。リズム

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百科事典マイペディアの解説

韻律【いんりつ】

文を構成する音韻の配列についての規則。詩歌においては特に重要で,ほとんどすべての国語で,詩法の中心をなす。その基本の一つはリズム(律)であり,音韻の数とともに,各国語によって言葉の音節の長短(英語,ドイツ語などでは強弱)の規則的な組合せが強く意識される。
→関連項目アレクサンドラン韻文詩型自由詩ノンノスピンダロスリズム

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世界大百科事典 第2版の解説

いんりつ【韻律】


【詩歌と韻律】
 文を形づくる音韻の配列に一定の人為的な規則を設け,これによって律動感や音の響き合いなど,聴覚上の美感をもたらそうとすることは,古くから行われていた。こうした規則の総体を韻律と呼ぶ。遠い古代にはこの規則は歌謡や宗教上の典礼などに,なかば無意識に行われていたものと思われるが,文芸上の美がしだいに意識されるようになるにつれて,韻律の規則も精密に意識化され,ついにはその規則性それ自体が一つの美的価値とみなされるに至った。

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大辞林 第三版の解説

いんりつ【韻律】

韻文で、音の強弱・長短・高低、または同音や類音の反復などによって作り出される言葉のリズム。日本語では、等時間隔に発せられる音声的特徴によって、五音と七音の組み合わせによる音数律を発達させている。脳損傷によってこの発話の韻律が障害されることがある。プロソディー。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

韻律
いんりつ

詩における音声、調(しらべ)を形成するものは韻と律であり、あわせて韻律とよんでいる。韻とは同音または類似音を配列することで、頭韻、脚韻、半諧音(かいおん)などの種類がある。また、律とは一句の語数に一定の規約を設けることによって成り立ち、漢詩における五言律、七言律がこれにあたる。要するに詩の音楽性は、韻と律との2要素を母体とするものだが、律は詩歌の形式、骨組みであり、韻はその内部的な旋律ということができる。テオフィル・ゴーチエは、「作品は苦難を重ねた形式から/一段と美しく/現れでてくる」と歌い、サント・ブーブは、「脚韻よ、歌にひびきを/あたえるもの」と韻をたたえている。
 日本の和歌を例にとっていえば、律は五七調、七五調を基本とする音数律であり、前者は荘重雄大な『万葉集』に多く認められ、後者は『古今集』以後の軽快優美な歌に適したとされている。和歌においては、西欧や中国の詩におけるように、厳密な押韻規則はないが、「久方(ひさかた)の光のどけき春の日にしづ心なく花の散るらむ」には、「Hisakata no/Hikari nodo keki/Haruno hi ni/Sizu kokoro naku/Hanano tiruran」とハ行の頭韻が踏まれているし、「これやこの行くも帰るも別れては知るも知らぬも逢坂(あふさか)の関」の一首では、「行くも帰るも」(Yukumo kaerumo)、「知るも知らぬも」(Sirumo siranumo)といったぐあいに、モ音の脚韻が二つの句節に踏まれている。しかし日本の伝統詩では、韻の要素は一般的に乏しい。ただし、フランスのマチネ・ポエティクの詩人たちのように、現代詩に脚韻の導入を試みた例もある。
 詩のリズム(律)には各国語の特色が生かされている。ギリシア語やラテン語の詩では母音の長短、英語やドイツ語の詩では強弱アクセントがそれぞれリズムをつくり、強張音の弱いフランス語、イタリア語、スペイン語の詩では、日本語の場合と同じように、音綴(おんてつ)(シラブル)の数が基準となっている。[窪田般彌]
『九鬼周造著『文藝論』(1941・岩波書店) ▽斉藤勇著『英詩概論』(1977・研究社出版) ▽鈴木信太郎著『フランス詩法』上下(1950、54・白水社)』

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