インパクト・ファクター

大学事典 「インパクト・ファクター」の解説

インパクト・ファクター

引用頻度を用いて個々の学術雑誌の重要度や影響力を測る尺度であり,具体的には特定の学術雑誌における直近2年間の単位論文あたりの平被引用回数をいう。ある学術雑誌の2014年のインパクトファクターは,2012年と2013年の掲載論文の2014年内の被引用数の総和を,2012年と2013年掲載の全論文数で除した値となる。インパクト・ファクターは,トムソン・ロイターが刊行する『Journal Citation Reports』やデータベース「Web of Science」に掲載される。研究者の評価に利用されることもあるが,研究分野や学術雑誌の性格により,引用に関する文化が異なるため,研究分野を超えた比較が困難なことや,論文ごとの引用頻度のばらつきが大きいことなど問題点も指摘されている。近年では,研究者を評価する際に,インパクト・ファクターに代わり,被引用数がh回数以上である論文がh以上あることを示す「h指数(H-index)」が用いられることも増えている。
著者: 榎孝浩

出典 平凡社「大学事典」大学事典について 情報

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