ウエンベツ(読み)うえんべつ

日本歴史地名大系 「ウエンベツ」の解説

ウエンベツ
うえんべつ

漢字表記地名「植別」のもとになったアイヌ語に由来する地名。コタン名のほか河川名としても記録されている。当地一帯は近代に入り植別うえんべつ村に包含された。古くは平仮名で「うゑんへつ」(寛政蝦夷乱取調日記)とみえるが、のちには多く片仮名表記となり、「ウエンベツ」(「東蝦夷地場所大概書」、「戊午日誌」女奈之誌など)のほか「ウヱンベツ(「東行漫筆」、玉虫「入北記」、「蝦夷日誌」一編など)、「ウエンヘツ(「東行漫筆」「蝦夷人物誌」、「戊午日誌」志礼登古誌など)、「ウヱンヘツ」(蝦夷巡覧筆記)などがみえる。「ウヱンベツ」とする「地名考并里程記」は語義について「悪処川といふ事。扨、ウヱンとは悪処と申こと。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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